
近話題の「米粉」。小麦粉は何が違うの?

「米粉」は小麦粉と異なる特徴がいっぱい!ポイントを押さえれば、小麦の皮わりにパンやお菓子が楽しめますよ。
米粉とは?小麦の違いを解説

小麦粉との違いを踏まえながら、米粉の特徴を解説します。
脂質が少ない
小麦粉との大きな違いは、脂質の少なさです。100gに占める脂質量は、小麦粉の約半分以下と言われています。
脂質が少ないため、ダマになりにくい

お菓子作りでふるう必要がなく、直接生地に混ぜ込めます。一方でデメリットも…
脂質が少ないため、パサつきやすい
脂質が少ない米粉は、脂質の多いアーモンドパウダーやココアと混ぜたり、はちみつを入れてしっとり保湿したり、油を塗って乾燥を防ぐとおいしく仕上がります。

脂質の少なさを他の材料でカバーすればOKです!
吸油率が低い

米粉は小麦に比べて、油をあまり吸いません。天ぷらや唐揚げはさっくりとヘルシーに仕上がります。

揚げ物調理が苦手な方は、ぜひ小麦粉の代わりに米粉を使ってみてくださいね。揚げ物が格段にレベルアップしますよ!
糊化温度が高い

米のでんぷんは、片栗粉など他のでんぷんより糊化温度が高いです。熱を通してもすぐには固まらず、高熱になるまで時間がかかります。
糊化温度が高いため、シチューやとろみ付けでダマになりにくい

ホワイトソース作りが苦手な方は、米粉で作るととっても簡単ですよ!
糊化温度が高いため、低い温度では焼き色がつきにくい
オーブンで焼く際、小麦に比べて焼き色がつくまでに時間が(温度が高くなるまで)かかります。卵や油を塗ったり、温度を上げたりして調整してください。

焼き色がつかない場合は、焼き時間を伸ばすより、焼き温度をあげるほうが効果的な場合があります。お使いのオーブンに合わせてくださいね。
離水する

水を加えて混ぜても、時間が経つと離水(分離)します。
離水するため、時間が経つと乾燥しパサつきやすい
米粉のパンやお菓子は、焼き上がった後の保存・保湿が大切!特に水分量の多いパン類は、冷めきる前にキッチンペーパーとラップで包み、ジップロックなどで空気に触れないよう二重で保存します。

冷めてパサついてしまった米粉のパンは、電子レンジでの温めが効果的です ▼
グルテンフリー

小麦に含まれるグルテンは、腸で分解し吸収することが難しい物質です。アレルギーやリーキーガット、便秘や頭痛など、さまざまな不調の原因とされています。
グルテンフリーを実践する人でも、小麦の代わりに米粉を使えばパンやケーキが楽しめます。

えこころはグルテンフリーを実践して2年目に突入。自身の体調の変化や、グルテンフリーの始め方をまとめています▼
米粉の種類
昔からある日本人に馴染みのある米粉ですが、製粉技術の進歩により、米粉の種類が増えてきました。
昔からある米粉

米粉は、古くから主に和菓子に使われていました。
上新粉・上用粉・もち粉・白玉粉は、煎餅や求肥、団子などに用いられますね。
和菓子用の米粉は粗挽きのため、吸水力が高く、パンや洋菓子作りには向きません
小麦の代わりに使える新たな米粉

製粉技術が発達により、均一で微細な米粉が誕生しました。
微細な米粉は吸水力が低く、パンやお菓子がフワッと軽く仕上がります
「えこころの米粉日和」では、パンは骨格がしっかりと膨らむ「パン用ミズホチカラ」を、お菓子は「共立食品 米の粉」を使用しています。

どちらも微細な米粉で、食パンからクッキーまで幅広く使えます!我が家は「米の粉」でお好み焼きやシチューなども作っていますよ。
さらに進化した米粉
最近では製粉技術だけでなく、あらかじめ粉化(α化)させた白米を製粉したアルファ化米粉が登場しました。
アルファ化米粉をパンに少し加えるとグルテンのような効果を発揮し、ふっくらと膨らみます。
アルファ化米粉で次の日もふわふわ!本格米粉食パンの作り方
米粉に少し加えるだけで、家庭でも簡単に使うことができます。
パンを作る方は、アルファ化米粉もチェックしてみてくださいね▼
進化で広がる、新しい米粉の世界
小麦粉との違いに触れながら、米粉の特徴についてご紹介しました。
お米(ごはん)に比べ、米粉は現代の日本人にとってまだまだ身近な存在ではありません。
米粉の特徴を知れば、小麦粉の代わりとしてアレルギーがある方も、グルテンフリーをしたい方もパンやお菓子が楽しめます。
米粉を手に取って、ぜひ生活の一部に取り入れてみてくださいね。