米粉パンが膨らまない?考えられる7つの原因

米粉パンが膨らまない?考えられる7つの原因

「せっかく米粉パンに挑戦したのに、膨らまず失敗してしまった…」そんな方はいませんか?

米粉パンが膨らまないのは7つの原因が考えられます。当てはまるものがないかをチェックしてみましょう。

注意点をおさえれば、米粉パンは捏ねなくても簡単に膨らみますよ

この記事を読むとわかること

・米粉パンが膨らまない原因
・発酵のポイント

>>焼き上がった米粉パンが餅みたい?とお悩みの方は餅のようになる5つの原因を解明をチェック!

大前提:米粉パンは小麦パンのように膨らまない

米粉パンは小麦パンのように膨らまない
発酵に成功した米粉食パンはしっとり柔らか

まず最初におさえておきたいのが、「米粉パンは小麦パンほどは膨らまない」ということです。

小麦パンを作ったことがある方は特に、米粉パンの膨らみに物足りなさを感じるでしょう。

米粉にはグルテンがありません。

グルテン(=膜)がないため、イーストが発生する際に出る「ガス(=膨らみ)」を保持できないのです

米粉パンは発酵中に大きく空気を含むのではなく、オーブンで焼成する間にでんぷんが焼きかたまり、皮となって中の空気を保持します。

小麦パンに比べると、発酵段階での膨らみは穏やかであると覚えておきましょう

米粉パンが膨らまない7つの原因

米粉パンが膨らまない7つの原因

それでも、発酵中に全く変わらないのは、何か問題がある場合です。

米粉パンが膨らまない、イーストが働かない原因は以下が考えられます。

  1. 吸水率の高い米粉を使用している
  2. 水温、生地温度が低いもしくは高い
  3. 発酵温度が低い
  4. イーストの入れ忘れ
  5. イーストが古い
  6. ダイエット用の砂糖を使用している
  7. 米粉が沈澱している

1つずつ解説していきます。

当てはまるものがないか、確認してみましょう

吸水率の高い米粉を使用している

米粉には吸水率があるのをご存知ですか?

米粉に水を加えると、粒が水を吸います。

米粉が水を吸う際に、たっぷり吸う(=吸水率が高い)米粉と、あまり吸わない(=吸水率が低い)米粉に分かれます。

左:吸水率が高い米粉
右:吸水率が低い米粉
左:吸水率が高い米粉
右:吸水率が低い米粉

米粉はメーカーによって、米の品種や挽き方が違います。

品種や製粉技術によって、水の吸い方が変わるのです。

小麦のように、軽い食感の米粉パンやお菓子を作る際は、水をあまり吸わない「吸水率の低い米粉」を使用しましょう。

吸水率の低い米粉はこちら

>>お使いの米粉の吸水率がわからない方は、失敗しない米粉とは?選び方とおすすめ米粉4選をご紹介で確認してください。

水温、生地温度が低いもしくは高すぎる

水温、生地温度が低い

パンが膨らむのに必要なイースト菌は、温かい温度で働きます。

そのため、水温や生地温度が低いと、イーストが働かず膨らみません。

一般的なドライイーストは、「35〜40度」ほどで活発に働きます

しかし、水を温めているのに発酵しない方はいませんか?

さらに以下のポイントにも気をつけてください!

用意した水が冷めないよう、水は生地を作り始める直前に準備しましょう
米粉など材料を冷暗所に保管している方は、室温に戻しましょう

また、逆に水温や生地温度が高すぎると、イーストが活動しづらくなります。

あまりに高温の場合は死滅することも。

仕込み水を熱くしすぎた場合は、水でうすめたり、放置して冷ましましょう。

パン作り初心者さんは、温度計を使って水の温度を確認することをお勧めします

えこころ愛用品のデジタル温度計も紹介

発酵温度が低い

発酵温度が低い

オーブンの発酵機能を使う場合、35-40度に設定しても温度が充分に温まっていない場合があります。

発酵機能をスタートしてすぐの場合は充分に温度が上がりません

オーブンの発酵機能では、最初のスタート温度が低いため、レシピに記載されている発酵時間より長くかかってしまうことがあります。
発酵を少し長めにとるか、あらかじめ庫内を温めておくなど、調整しておきましょう

引用:ABC Cooking MARKET「オーブンの発酵機能や予熱を入れるタイミング」

ご自身のオーブンがいつも発酵が鈍いと感じる方は、発酵温度を上げたり、あらかじめ起動させて庫内を温めておきましょう。

オーブン庫内に熱湯を入れたコップを入れると、湿度が上がり発酵しやすくなります。

イーストの入れ忘れ

イーストの入れ忘れ

意外と多いのが、ドライイーストの入れ忘れ。

わずか数グラムのため、入れたかどうか後からでは見分けがつきません。

普段から以下のポイントを気をつけてみましょう。

・塩、砂糖、ドライイースト、(場合によってはサイリウム)を入れる順番を決めましょう
・米粉の上に入れる際は、それぞれ離した位置に入れ、水を入れる前に全て入っているかチェックしましょう

材料の入れ忘れは、私もたまにやってしまうミスです(笑)。

入れ忘れないよう、上記ポイントを参考に工夫してみてくださいね。

イーストが古い

せっかくドライイーストを加えても、イースト自体が古いとうまく働きません。

ドライイーストは生き物です。

開封して時間が経っているものでは、働きが弱くなると思っておきましょう。

開封口を密閉し、湿気を避けた状態で冷蔵保管(+5℃)して出来るだけ早くご使用下さい(目安として約1ヶ月)

引用:saf-instant サフ インスタントイースト 商品および保管方法・開封後の使用期限について

パン作りを頻繁にしない方や、慣れない方は使い切りの小分けタイプがおすすめです

慣れてきたら、コスパのいいい袋タイプを使ってみましょう。

ダイエット用の砂糖を使用している

意外と盲点なのがお砂糖。

ドライイーストは糖をエネルギーとして働きます。

米粉にも糖が含まれていますが、砂糖を加えることでイーストはさらに活発に働きます。

しかしダイエット用砂糖は、イーストが糖として認識しないため、発酵を促進する働きはありません

どうしてもダイエット用砂糖を使用したい場合は、イーストの量を増やすなどして工夫しましょう。

米粉が沈澱している

米粉が沈澱している

吸水率の低いパン用米粉は、水分を加えても時間が経つと離水して底に沈澱します。

米粉の沈澱を防ぐためには、しっかりと混ぜる(ミキシング)ことが大切です

でも「どれくらい混ぜたらいいの?」とわからない方もいますよね。

YouTube「えこころの米粉日和」では、それぞれのレシピごとに最適な混ぜ方や発酵の見極めをご紹介しています。

動画を見ながら、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

膨らまない原因を突き止めて、おいしい米粉食パンを作ろう

米粉パンが膨らまない原因は、いくつかあります。

ひとつずつ当てはまるものがないかを確認し、再度挑戦してみてください。

コツさえつかえば、米粉パンはこねも不要で簡単に膨らみますよ!

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